ティラノゲームフェス2018グランプリを受賞した話

 

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 誰 が 予 想 し て い た だ ろ う か

 

 

 

 

 

 

novelgame.jp

 

 

グランプリGrand Prix、略称:GP)

フランス語で「大賞」、grand(大きい、最高の)prix(賞)。英訳するとグランド・プライズ (Grand Prize) 。芸術・文化・スポーツなどの各分野で最高位とされる

 

Wikipediaより引用

 

 2018年度ティラノゲームフェスでグランプリという賞を頂きました。Wikipediaにもこう書いてあるので、グランプリとは、全ての作品の中でトップの賞だ、ということを確認しておきます。

 毎年「ノベルゲームコレクション」というノベルゲーム専用サイトでは「ティラノゲームフェス」というコンテストが行われています。2016年度では119作品、2017年度では158作品、今年度2018年は302作品と、なぜか昨年度のほぼ倍の参加作品数を誇ることになりました。

 なんて不運なんだ。

 作品数が発表された9月、こう思わざるを得ませんでした。
 なんで今年に限って倍だよ。
 無理ゲー。出す前はちょっと賞でもとって金が欲しいわとか思ってたけどそもそも知名度とプレイ数からして無理だった。消してもいいけど置いとくだけ置いとくか。マジでこんな心境だったので宣伝もろくにしてませんでした。バッヂ(ゲームをプレイした実績のようなもの)も作らなかったし。つか15分から30分の短編推奨となっているところに総プレイ時間7時間をブッ込んだ時点で期待しろという方がおかしいですね。多分最長だと思います。しかも辛気臭い&血生臭いし明らかにここの雰囲気と合ってねえ。つか真昼の暗黒で取ろうとか思う方が間違ってたわ。

 はい終了終了。

 そんなこんなで時は過ぎ、1月に入り、昨夜はケルンで今年初の積雪があり、私は腹を壊してトイレにこもっていました。腐ったキャベツをよく確認せずに食べたせいか、バイト先の卵が悪くなっていたのか、部屋の持ち主が残していった熟れ過ぎた柿が原因か、全くわかりませんが、とにかく突然のたうちまわりたくなるような腹痛があり、もうトイレから出られなかったのです。10段階で言えば7でした。さらにこの後、飲食店で働くための健康保証書のようなものをもらいに衛生局に行くというのに、うんこに汚れた手で証明書を受け取る羽目になってしまうのか。(研修中に出したら人生終わるナリ…)つかバイトがだるい。日本人で若者なので暇だとスマホをいじる習性があり、私は気を紛らわせるためにツイッターを見ました。するとティラノフェス結果発表がされていたので、普通に開きました。

 

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 あ〜大賞発表されたのねはいはい

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 まあ予想通りかな〜

 あれ?さっき腹痛のせいで自作品空目したような気がしたわ

 

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 ん?

 えっ

 これ自分が作ったやつ?

 

 

 あっあっ……

 

 

 なぜグランプリを取れたのか考える

 

 私がここに書かなければいけないことは「なぜ真昼の暗黒がグランプリを取ったか」ということでしょう。真実はシケモクMK様をはじめとした審査員の方々にしか分からないことですが、推測を立てることはできます。

 まず、この結果を見た人から飛んできそうな反応を考えてみました。

  • なんだこれ誰だこいつ
  • バズってない/評価数もコメントも少なくね?
  • 長過ぎ無理
  • サスペンスかあ……
  • グロいの無理
  • なんでこれだよ
  • 審査員の人たち、頭がおかしいのでは?
  • やったあ!真昼の暗黒がグランプリだ俺は信じてたぞ!(錯乱)

 

 上から考えていく

  • なんだこれ誰だこいつ

 知名度の問題です。どのような作品でも、作者・作品に知名度がある方がたくさんの人に遊んでもらえるに決まっています。だからクリエイターたちは皆手当たり次第にフォロワー/Like/RT/閲覧数を増やそうとあれこれ画策するのです。
 私のTwitterのフォロワー数は現在200人にも達していません。知名度があるとはお世辞にも言えないと思います。

  • バズってない/評価数もコメントも少なくね?

 これも知名度です。現在インターネット上で一番優勢な価値観としては「数字が高いと有益な情報である」というものがあり、一度なんらかの作用によって多くのインプレッションを稼ぐと、それは大多数の人の目にとまり、「これは確かにいいな」と思う人が爆発的に増えていきます。これはアドバタイジングが常に目指すところであり、偉い人たちはみんなこのことを考え、日々若い層向けに頭をひねっていますよね多分。

 評価数とコメントに関しても、他作品と比べればわかりますが少ないです。ノベコレ内の上位ランキングに乗ったところも見たことがありません。(今見たら2位になってました。遅えんだよ)DL数もノベコレ単体で500超えた程度です。

 真昼の暗黒がバズる日があれば多分SEKAI NO OWARIだと思います。

 

  • 長過ぎ無理

 すいません
 プレイの気軽さの問題でしょうか。

 長さに関してはこれぐらいないと到底全て入れることができませんでした。ドラマのように1話完結型にしたかったので、1話ごとに起承転結、引きを作るということを目標に制作していたのでどうしても長くなりがちでした。(今見たら改善できそうな場所が多々ありますね…恥ずかしい…!)さらに8話×2で合計16話、ラストのエピソードを合わせて17話なのでボリュームはありますがその分体力と時間が消費されます。1話ごとにゆっくり進めていくのを一応推奨しています。

 ノベルゲームフェスの募集要項欄に「プレイ時間が5分〜30分以内の短編ゲーム歓迎」ともあるように、現在のトレンドは短い時間でサクッと終わる娯楽だと理解していますし自分もそういうの大好きです。(結局時間が吸い取られていくんだけど)それに、プレイヤーに負担がかかるということはレビューや感想も必然的に書きにくくなりますね。

 

  • サスペンスかあ……
  • グロいの無理

 万人ウケしないってやつですね。これに関してはどうしようもない。つまりプレイヤーの幅を狭めているということになりますね。ちなみに現在人気のタグはこれだそうです

 

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 恋愛に関しては、まあ要素ぐらいは入ってんじゃない?(適当)脱出ゲームか…うん、事件からの脱出を試みるゲームだし完全に当てはまってるな。黄色のやつは言わずもがな。15分以内の短編とは言えない。ミステリー・謎解きは確かにあるかもね。つかこの世の創作作品伏線が存在する時点で全てミステリーと言えると思うんですがどうですか?

 人気カテゴリ大事! 

 ちなみに真昼の暗黒についている唯一のタグ、サイコサスペンスの検索結果

 

 警告:2件・・・

 

  • なんでこれだよ

 俺が知りてえよ

  • 審査員の人たち、頭がおかしいのでは?

 可能性は否定できません。

 

  • やったあ!真昼の暗黒がグランプリだ俺は信じてたぞ!(錯乱)

 ヤベえぞこいつ……

 

  なぜ選ばれたか

 シケモクMK様の発言を引用させて頂き、考えてみようと思います

 

 

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 知名度気軽さ万人ウケもなくグランプリを獲ったわけですが、ここに全てが書かれてましたね。なぜなら選出基準は主観だからです。知名度気軽さ万人ウケ全く関係ないですね。仮に評価基準がレビューの数や閲覧数、評価の星の数、もしくは投票制であれば、間違いなく別の作品が入賞したでしょう。もちろん主観に上記の要素が影響を与えることは大いにあるけれど、それでも、結局決めるのは自分なのです。

 

商業レベルのテクニックとど素人のストーリー

 もしかしたら、これは私のものすごい曲解なのですが、
 ティラノゲームフェスは主観でゲームをプレイするという行為を訴えたかったのではないかという文脈をキャッチさせてください。
 例えば本を読むとき、音楽を聴くとき、あなたは本当に自分の意思でそれを選んでいるか?他人がいいと思っていたから、みんながいいと言っていたから、たくさん評価されているから、”これはいいものである”と思っているだけではないのか?という視点を提供したかったのでは?

 逆にあなたは主観でゲームを作っているかと問うこともできます。別にウケを狙って創作するのは楽しいし普通のことですがそういうことではなく、ただ話題性を狙ったりこれはみんな好きそうだぞニーズがありそうだぞという思惑のみから作品を作ってはいませんか?ということが言えるかと思いました。

 もちろんお金を得たり普通の場ではそれを考えなくてはやっていけないわけですが、同人の国の我らは多少そう言ったしがらみもない。それで好きなものが思う存分作れるわけで、それはかなりニッチだけど、同時にとてつもない情熱を持っているのを感じることができます。私はそう言った作品を見るのが大好きですし見ると悔しくなります。他人の評価とは全く関係ない。例えば自分は新都社のりかな先生が大好きで、ちょくちょく推してますが全く反応がないし自分以外に言及している人を見たことないです。この人の作品「ゆーゆあユウ」の考察記事を書きたいほど好きなんですが……。どマイナーですが確かにのりかな先生の作品は天才だと思うしヤバさを感じるのです。このようにニッチを突き詰めると私のような熱狂的なファンが生まれる可能性があります。

 上の文言は「じゃあバズんのは悪だ他者に迎合して流されおってクズめ」と言いたいんじゃなくてまず自分の好きなことがあって、それを磨いて先鋭化するために商業的なテクニックを使う、受けを狙うのはやるべきだということです。立ち絵もBGMも声も。そのテクニックを得るために膨大な練習、試作、切磋琢磨が影に隠れているので最大限リスペクトしなければならない(戒め)

 ただストーリーや、思考、伝えたいことは、日本のゲームの商業ベースじゃなくてもいいんじゃないのということが言いたい。別に主人公がゲロ飲もうが幼女殺そうがなんだっていい。もしかするとここを審査員は見ていたのかもしれません

 このゲームにしかない強み、このゲームでしか体験できないこと

 クオリティの高さで見ていたのではなく、このゲームにしかない個性を見ていたんじゃないかと思いますよ(ざっくり)だって綺麗なイラスト、BGM、ストーリーでさえも、この世には飽和状態なので……。

 真昼の暗黒はどれを取ってもプロレベルには達していません。バグだらけでティラノビルダーに文句言うわ絵もプロとは程遠いわストーリーも特筆すべきキャッチーな部分はないしで目立つ要素あまりなかったと思います。BGMはすごいけどね借りたから。それでもグランプリに選んでいただけたのは審査員のどなたかがこのゲームを気に入ってくれたのと、拙い部分を別の部分がカバーできた結果なのかと思います。あと形式的には王道でクラシックなノベルゲームだったって言うのもありますし(多分)
 自分は特に秀でた部分がない人間でそれがコンプレックスでもあったので、やべー素敵な絵やストーリーを見たとき「もうだめだ……敵わん……」となりますが、今回は総合的に補い合う方法がうまくいった、ただそれだけのことです。次回は一点突破型がいい結果を得るかもしれませんしそれは誰にもわかりません。

 

 ただ一つ、やりたいことをやりたいようにやった結果がこれだよ!!ということですね。自分が受賞したことによって多くの作者さんに勇気が与えられることを祈ります。

 

 

  面白いからやってね(小声)